<膀胱炎の治療はどのようなものがあるのでしょうか?>
急性膀胱炎(細菌性)では、水分を十分に摂取して尿量を増すことにより、症状が緩和されます。でも、膀胱炎には過度のアルコール(ビールやワイン)の摂取はひかえましょう!
最もおすすめの膀胱炎の治療は、抗生物質の力を借りることです。
膀胱炎の原因となっている菌を死滅させる抗生物質を服用すれば、三日以内で症状はとれてきます。膀胱炎は膀胱内壁の細菌繁殖とそれによる炎症なので、まずは大腸菌など膀胱内部で繁殖している細菌を死滅させる事が肝要です。抗生物質は膀胱炎治療には効果が大変高く、通常は飲み始めてから遅くとも一週間以内には嘘のように膀胱炎が治まります。
<膀胱炎の原因には何がありますか?>
急性膀胱炎の原因としては、大腸菌やぶどう球菌などの細菌が膀胱粘膜に感染して起こるものが最も多いです。
女性は男性に比べると尿道がたった3〜5cmと短く(男性の尿道は14〜18cm)、細菌のいる膣や肛門と尿道との距離が近いことなどから膀胱炎を起こしやすいといわれています。膀胱は本来、細菌に対する抵抗力・免疫力を持っていますが、病気や無理なダイエット、過労で体力が落ち、抵抗力が弱くなった場合に感染しやすくなります。また、ストレスがたまっているときや、不潔なセックスをすると膀胱炎にかかりやすくなります。さらに、月経の前後にきわめて雑菌が感染しやすく、膀胱炎が起こりやすくなります。
その他、摂取した薬剤や食物による刺激などの物理化学的刺激が原因となるものや、膀胱の粘膜にアレルギー反応が起こることが原因となる膀胱炎があります。
<膀胱炎の予防としてできること>
■膀胱内に菌を入れない
■膀胱内で菌を増やさない
■身体の抵抗力を落とさない
具体的には?
〈トイレを我慢しない〉
水分を多めにとって、なるべくトイレに行き、尿と一緒に菌を外に出すようにしましよう。
〈身体の抵抗力・免疫カを落とさない〉
ストレスや過労、過激なダイエットは避けましょう。
★下半身を冷やさないことも膀胱炎予防になります。
★食事も栄養バランスの摂れたものにし免疫力を高めましょう。
〈陰部を清潔に〉
生理用ナプキンやおりものシートは、3時間以内に変えて清潔な状態を保ちましょう。
排便後には多少なりとも肛門とその周囲には大腸菌が付着しています。紙で拭く際には、後ろから前(肛門→尿道)へ拭くと尿道に菌が入りやすくなってしまいます。日頃から「前から後ろへ」拭くように心掛けて菌が尿道に入らないようにしましょう。
また便秘気味の人も膀胱炎になりやすいと言われますので、長期便秘にならないように気をつけましょう。
〈性行為後はトイレヘ〉
性行為中は細菌が尿道に侵入しやすい状況で、万一入っても排尿すると菌も一緒に流れます。同時に、陰部を軽くシャワーなどで洗い流していただくと更に膀胱炎の予防に効果的です。
「膀胱炎かな?」と思ったら、早めに病院に行くことが大切です。どうしてもすぐに受診できないという人は、温かい飲み物をたくさん飲んで、1時間おきぐらいにトイレに行き、膀胱を洗うようにしましょう。
また、腰を冷やさないようにし、しっかり休養して体力を落とさない事も大切です。女性の場合、ホルモンの低下や冷えによって、膀胱炎を繰り返してしまうことが多いので、漢方薬の治療を希望する人もいます。
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