分布・生育場所 |
科名:バラ科/属名:キンミズヒキ属 和名:金水引/学名:Aqrimonia pilosa
本州、四国、九州などの林の縁、原野、路傍に普通に見られる多年草。
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採集と調整 |
夏から初秋の開花期に全草を掘り採り、水でよく洗って天日で乾燥します。
生薬名は龍牙草(りゅうげそう)又は、仙鶴草(せんかくそう)といいます。
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用い方 |
通常2リットルぐらいの容器に水約600mlを注ぎ、本品10〜15gを入れて弱火で加熱し、沸騰後約10分、弱火で煮だし、熱いうちにガーゼまたは茶こしでカスをこしてください。これをそのまま又は冷やして数回に分けてお茶代わりにお召し上がりください
センカクソウに含まれている注目の成分・・・
フラボノイド(タンニン、クマリン、ルテオリン、シリカなど)
ビタミンB,Kなど 揮発油、多糖体など
春先の若芽や若葉を摘み、熱湯で茹でて水にさらしてから、おひたしや和え物にしたり、汁の実にしたりして調理をします。
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その他 |
キンミズヒキの名前の由来は、ミズヒキは「水引」の意味で、夏に黄花の小花を細長く穂のように咲かせる姿から「金色の水
引」に見たてこの名前がつきました。
中国では、果実の刺毛が内側に曲がった姿から「竜の牙(きば)」を連想して、龍牙草(りゅうげそう)という漢名があり、それを音読みして生薬名になりまし
た。
また、キンミズヒキの果実が衣類に簡単につきやすいことから、ヒッツキグサという別名もあります。
植物の中には子孫を残すために、いろいろな工夫をしています。このキンミズヒキの種子の表面には刺があり、移動する動物にくっついて種子を移動して子孫を
残します。果実も衣類などについて運ばれるので、キンミズヒキのことをドロボウと呼ぶ地方もあるようです。
キンミズヒキ属は、アグリモニアといい、ギリシャ語で刺の多い植物という意味のアルゲモネからきています。
キンミズヒキは、日本から東ヨーロッパまで広く分布して、全体に小型のものはヒメキンミズヒキと呼ばれ、日本の特産種になります。
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