分布・生育場所 |
科名:オトギリソウ科/属名:オトギリソウ属
和名:弟切草/生薬名:小連翹(しょうれんぎょう)/学名:Hypericum erectum
日本全土の日当たりのよい原野、山地、道端など。
朝鮮半島、中国大陸に広く分布。
亜高山、高山地域にはイワオトギリが自生
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採集と調整 |
全草を8〜10月の果実が成熟するころ刈り採り、天日で干して乾燥させます。
これを生薬(しょうやく)で、小連翹(しょうれんぎょう)といいます。
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用い方 |
通常2リットルぐらいの容器に水約600mlを注ぎ、本品10〜15gを入れて弱火で加熱し、沸騰後約10分、弱火で煮だし、熱いうちにガーゼまたは茶こしでカスをこしてください。これをそのまま又は冷やして数回に分けてお茶代わりにお召し上がりください
オトギリソウに含まれている注目の成分・・・
タンニン、ルチン、クエルチトリン、クエルセチン、ヘペリジン、ヘペロサイド他
オトギリソウ酒
生の茎葉約200〜300グラム(乾燥100〜200)、35度ホワイトリカー1.8リットルを漬け込み冷暗所に3〜6ヶ月保存して材料を引き上げます。
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その他 |
オトギリソウには古くに名前の由来があります。「和漢三才図会(わかんさんさいずえ)(1713)」にこうあります。
「花仙院の時代に晴頼(せいらい)という鷹匠(たかしょう)がいました。薬草を用いて鷹の傷を治すことで有名でしたが薬草の名は秘密にして決して口外しま
せんでした。ある日、人のよい弟がその薬草の名を他人に漏らしてしまいました。これを知って晴頼(せいらい)は怒って、弟を切ってしまったのです。」そし
て、その恋人も後を追ったという伝説があります。
そのときに庭に栽培していた薬草に弟の血潮が飛び散り、その跡が葉に残っていてオトギリソウの名がついたとされています。
中国では、果実の中の種子が並んでいる様子が翹(ぎょう・女性の髪飾りの一種)に似ている、連翹(れんぎょう)という植物があり、それより小さいので小連
翹(しょうれんぎょう)という漢名があります。
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