分布・生育場所 |
科名:イチイ科/属名:カヤ属
和名:榧/別名:ホンガヤ/学名:Torreya nucifera Sieb. et Zucc.
温帯地域の山地に自生。庭木などに植栽される
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採集と調整 |
カヤの種子を採取して、種子の肉質の外種皮を取り除いて、天日で乾燥します。
これを生薬(しょうやく)で、榧実(ひじつ)、種子を榧子(ひし)といいます。
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用い方 |
2個から3個を炒って食べるか粉末にして服用します。
カヤの実に含まれている注目の成分・・・ リノール酸、オレイン酸、シアドン酸など9種の脂肪酸
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その他 |
名前の由来は、カヤの古名は、カエ、カヘと呼び、それから転訛(てんか)して、カヤの名になったという。また、古くは根や
枝葉を蚊遣りに使ったので、カヤの名がついたという説もあるという。
カヤは、日本の古書の「延喜式(えんぎしき・927)」の「典薬寮(てんやくりょう)」に、榧子(ひし)として記録されていますが、榧(ひ)は中国産のト
レヤ・グランディスのことでカヤの類似植物です。
カヤの材は辺材、心材の区別が不明瞭で黄白色で、柾目材(まさめざい)は油気が多く弾力性に富むので、碁盤にした場合には最高のものとされていて、建築
材、仏像などの彫刻材、そろばん玉、数珠、くし、かさの柄などにも利用されます。
古代の日本では、灯火として、ごま油を使い、その後、エゴマ油、シソ油、ナタネ油を使っていたが、灯火油が無い場合には、カヤ、イヌガヤ、チャボガヤなどの実から油を採り灯火用に使ったという
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