センブリ末 当薬 淡味当薬【第3類医薬品】の特徴
センブリ末
第3類医薬品
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センブリ末
第3類医薬品
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センブリ末
第3類医薬品
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オウレン       (キンポウゲ科オウレン属:多年草:草丈 〜20センチ:花期 〜3月)

センブリ           (リンドウ科センブリ属:越年草:草丈 〜25センチ:花期 〜11月)

薬効
食欲不振 下痢 消化不良 腹痛 円形脱毛症  
           
分布生育場所

科名:リンドウ科/属名:センブリ属
和名:千振/生薬名:当薬(とうやく)/学名:Swertia japonica
日本全土の日当たりと、少し湿り気味で、水はけがよい山野に自生する2年草。
発芽した芽がしのまま冬をこして、翌年の秋に開花します。
本州関東以西、四国、九州の山地に自生するムラサキセンブリ

見分け方・特徴

センブリは初夏のころには、高さが10〜20センチになり、茎は四角で普通根元から数本に分かれて生えています。茎の太さ1〜2ミリです。
葉は細長く対生し、形は線形、大きさは長さ1〜3.5センチ、巾1〜3ミリ程です。葉縁は全縁です。
花は枝先に円錐花序をつくります。色は白で、縦に紫の線があります。花冠は5深裂し、裂片は長さ11〜15ミリ程の大きさです。雄しべ5、雌しべ1です。花冠裂片の基部には、2個の密腺があり、それには毛状の付属物があります。
果実は朔果(さくか)で、花冠よりも少し長く、披針形をしています。
花、葉、茎、根はすべてかむと苦く、全草を薬用に用います。


採集と調整
全草を利用する薬草類は開花期に採取するのが基本です。この理由は開花時期が植物の成長の頂点に達していて最も旺盛な時期だからです。
センブリも同様に開花期に全草を採取します。土砂を洗い、日陰に吊るして乾燥させますが、緑色を失わないように仕上げるのがコツです。これを生薬で、当薬(とうやく)といいます。

注意:センブリは、2年草で自然界で自生する場合に根ごと採取してしまうときにはその種の絶滅が危惧されます。センブリは、花期が終わっても種子の散布が終わったあとに採取しても効き目には変わりがないので、センブリの採取は開花期後の結実が終わる頃に採取する心がけが必要になります。

栽培:従来センブリの栽培は大変むずかしく思われていましたが、センブリの需要が多くなってきて各地で研究されて、種子から容易に栽培が可能になってきました。採取した種子は1月中に播種(はしゅ)したときに、いちばん発芽率が良いといわれています。日本では長野県での栽培が盛んです。

薬効・用い方
日本では主に苦味健胃薬(くみけんい)として消化不良、食欲不振、胃痛、腹痛、下痢などに用います。
乾燥した全草を粉末にして、1日3回0.03〜0.15グラム(耳かき一杯ぐらい)を内服します。
煎剤として使用する場合は、乾燥したセンブリ1〜2本をそのまま折って、茶わんにいれ、熱湯を注ぎ、苦味成分が溶け出してから、冷やして飲みます。2〜3回使用できます。

又、センブリには、毛根を刺激し、発毛効果を現す作用があり、50パーセントのアルコールに約5パーセントの割合でセンブリ粉末を入れて、1ヶ月ぐらい冷暗所においたものを、マッサージしながら患部塗布します。
浸液の作り方:当薬(とうやく)15グラムとホワイトリカー0.2リットルを漬けて密栓して冷暗所に2〜3ヶ月保存し濾(こ)した液を塗布します。
軟膏の作り方:ワセリン・パラフインを溶かせて、沸騰したお湯の上に置いて、二重鍋にして、センブリの粉末・乾燥を15〜30分煮だしして、ガーゼに入れて絞りだします。

塗布:センブリの全草とトチノキの実の皮を取り除いた煎液を、水虫、皮膚炎、美肌、しみに塗布

中国ではセンブリと同じ仲間のものを「利胆草」と称して急性黄疸性肝炎、胆のう炎に1日量10〜15グラムを煎剤として用いています。胆汁(たんじゅう)、膵(すい)液の分泌促進や鎮痛作用、抗炎症作用があることも知られています。

センブリは、ドクダミ、ゲンノショウコなどとともに日本の民間薬の代表的なものです。

その他
センブリの名前の由来は、千回振り出しても(煎じても)まだ苦味が残っているということからつきました。また、当薬(とうやく)とは「当(まさ)に薬(くすり)」の意味からきたもので、良く効くことをあらわしています。
「良薬は口に苦し」とはセンブリにはぴったりの表現です。この苦味の成分はスエルチアマリン、ゲンチオピクロサイド、アマロゲンチンなど苦味配糖体が含まれているためです。薬草には苦味を持つものが多くありますが一般的には苦味健胃薬として用います。

センブリは日本の民間薬の代表ですが、古くはノミやシラミを殺す殺虫剤として使われていました。江戸時代になり遠藤元理(げんり)が「本草弁疑(ほんぞうべんぎ・1681)」に始めて「腹痛の和方に合するには、此当薬を用べきなり」と記述されています。
江戸末期の飯沼慾斎(いいぬまよくさい)の「草木図説(そうもくずせつ・1856)」には、センブリを「・・・邦人採テ腹痛ヲ治シ、又ヨク虫ヲ殺ス・・・」という記述があります。

センブリは、インドのアーユルブェーダ医学では、チレッタセンブリとして古くから薬用として用いられています。
センブリの仲間は、ユーラシア、アフリカ、マダガスカルに約100種類が知られていますが、センブリを薬用に用いるのは日本とヒマラヤ地方の他には、センブリの仲間が中国で10種類程度が薬用に用いられています。

センブリ(千振・当薬)

リンドウ科の2年草の草本で、草丈は5cmから40cmほど、花は5弁で白色または薄い紫色を呈し、9〜10月頃の開花期に採取し、乾燥して全草(花から根まで全部)を使用します。

センブリは日本固有の薬草で、昔からいわゆる民間薬として使用されてきました。漢字表記の「千振」とは“千回振り出し(煎じる)てもまだ苦い”ことからついた名であり、「当薬(とうやく)」は“当(まさ)に薬である”という意味です。この二つの言葉から、センブリが非常に苦く、かつ、とてもよく効く薬であることがわかります。産地は栽培品が長野県、高知県となっており、天然の採集品は東北地方で集められています。

三光丸ではセンブリを1日量(原生薬センブリの量として)0.9g使用していますが、昔から作られてきた多くの胃腸薬はオオバクエキスが主成分であり、センブリを使用しても0.05g程度のものがほとんどです。この点が三光丸の大きな特徴であり、効き目の秘訣といえるでしょう。

センブリの薬効成分は主に苦味配糖体(セコイリドイド配糖体)で、スウェルチアマリンが最も多く2〜4%、他にスエロサイド、ゲンチオピクロサイド、アマロゲンチン、アマロスエリンなどが含まれています。この中でアマロスエリンが最も苦味が強く、天然物で見いだされる最強の苦味物質のひとつです。

センブリの効能効果としては唾液および胃液、胆汁、膵液の分泌増加作用、中枢抑制作用、肝機能障害抑制作用などがあり、最近の研究ではピロリ菌の増殖を阻害するはたらきが報告されています。

また、センブリエキスには毛細血管拡張や皮膚細胞活性化が認められることから、育毛剤や化粧品としても利用されています。