ウコン (ショウガ科ウコン属:多年草:草丈 〜50センチ:花期 〜 月)
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分布生育場所 |
科名:ショウガ科/属名:ウコン属
和名:鬱金(ウコン)/学名:Curcuma longa L.
沖縄、鹿児島県南部に自生状態かまたは栽培。
アジアの熱帯地方原産、インド、マレーシア、インドネシア、中国地方で広く栽培。
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見分け方・特徴
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高さ約40〜50センチで偽茎は短く太く肥厚しています。
葉は、数枚が2列に接近して互生します。長柄があってカンナの葉に似て楕円形で先は尖り、中肋(ちゅうろく)が太く、側脈は隆起しています。
秋に茎頂の葉の間から長さ約20センチの花穂を出します。花穂には多くの包葉があり、包葉は淡緑色で上の方のものは先が淡紫紅色です。
花は黄色で、1苞ごとに3〜4個をつけます。下から順に咲く花穂の先の方では花をつけません、雄ずいと雌ずいは各1本です。
根茎は肥大して、直径5〜7センチの卵球形で輪状の節があり、左右に4〜5本ずつ出ます。
根茎には大きなひげ根があり、ときに根の先の方が肥大して肥大根となることがあり、断面は黄赤色で芳香があります。
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採集と調整 |
晩秋に根茎を採取して、蒸したのち天日で乾燥させます。味はやや苦く刺激性で特異の香気があり、なめると唾液が黄色に染まります。
市販されているものに長形鬱金(ウコン)と円形鬱金(ウコン)があり、前者はおもに側根で円柱形、後者は根茎を採取したもので卵形をしており節があります。
ひげ根の先端部にできる肥大根を郁金(うこん)といい薬用に用います。
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薬効・用い方 |
黄色素クルクミンを0.3%も含み、その他精油は1〜5%です。クルクミンおよび鬱金(うこん)の煎じ液には胆汁分泌促進作用があり、精油には胆道結石を治す作用があります。いずれも抗菌作用が強い芳香性健胃、利胆、止血、通経、駆おけつ薬として肝炎、胆道炎、胆石症カタル性黄疸、胃炎、月経不順、吐血、鼻血、血尿に内服します。
郁金(うこん)もほぼ同様に用いますが、とくにおけつを取り去る効果が強いので、てんかん、止血、鼻血、血尿、月経過多などに内服します。
用い方は1日量を5〜10グラムとして水0.4リットルを加えて煎じて、約2分の1量まで煮詰めて、1日3回食間に服用します。
粉末は水で練って痔や切り傷、はれものに塗布します。
ハルウコン:開花期が晩春で淡赤紫色、葉の裏がビロード状の繊毛、根茎を折ると黄色。クルクミンの含有量はウコンの約10分の1程度で医薬品原料の規格には収載されていない。
ガジュツ:花は赤紫色。クルクミンの含有しない。芳香性健胃として鎮痛、駆風、通経、利胆に応用。医薬品原料として収載。
一般的に「ウコン」は肝臓に良いとされていて、GOT、GPTを下げ、肝臓機能の働きまで抑えてしまうと考えられ、高齢者が長期間大量に用いる場合には注意が必要です。また、体を冷やす作用があり、冷え性や月経過多、妊婦の場合には十分な注意が必要です。
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その他 |
アジアの熱帯地方が原産で、インド、マレーシア、インドネシア、中国地方で広く栽培されている多年草草本です。享保年間に渡来したといわれます。
日本では沖縄、鹿児島県南部で栽培されていて、霜の降りる所では温室で越冬させます。
多肉質の根茎は薬用のほか、カレー粉(カレー粉の黄色の素ウコンはターメリックといいます)に重要な香味、黄色料とされるものです。
また、絹や綿布の黄色染料として平安朝時代の中期以降には、すでに知られていましたが、生薬としての形態で輸入されていたようです。
土質が、酸性では、美しい黄色、アルカリ性では赤渇色となります。
ウコンには、防虫作用があるために、ウコンで染めた布が日本では古くから貴重品や書画、着物を包むのに利用されてきました。今でも黄色にだけはかつての習慣が残っています。
日光堅牢度が弱いので、重ね染めが必要になります。木綿や紙にも染まるので、紅の下染めにも使用されていました。
日本では自生している、沖縄、鹿児島南部では古くから薬草として用いられていました。
とくに、沖縄の人々にとってはなじみの深い植物です。春先に咲くピンク色の花はきれいなので、観賞用としても楽しめます。
食用の根茎は見た目にもショウガにそっくりです。土地の方言では「ウッチン」といいます。通常は春ウコンの根茎をダイコンおろしのようにすりおろして、白湯に溶かして飲みます。1日10グラム以上用いると、早ければ3日、遅くても3週間で効果が表れるといわれます。
ウコンが胆汁分泌を促進して、肝臓の解毒作用を強化するとして、沖縄の「不老酒」にもウコンが配合されています。長寿県の沖縄の人たちは、日常の生活の中にウコンをとり入れています。
うこんの染め方:掘り取った根茎を洗い、日干で乾燥。ミキサーで砕いて、染物と同量の重さの乾燥うこんと20倍の水を30分煮出す。同量の水に乾燥うこんをもどし、2煎じ目をとる。染物を賠染液に30分浸し、1煎目の染液で30分煮染め。賠染残液で再度30分賠染、2煎目の染液で煮染め。最後に温湯ですすぎ、日陰に干します。
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