【薬効】…瀉下作用
利胆作用
消炎作用
健胃作用
【薬理作用】…大黄は胆汁促進及び膵液の分泌をやや促進させ、弱い利尿作用をもつ。大黄の粉末は家兎摘出腸管の緊張を緩め振幅を減少させ、遊離のアントラキノンは排便量を著しく増加
しアントラキノン配糖体は腸管緊張を亢進する。この作用は消化液の影響を受けない。遊離のアントラキノンは主として大腸を刺激し蠕動運動を亢進し、排便反射機能を亢進させ瀉下効果をもたらす。大黄の煎剤にはグラム陰性菌(赤痢菌、チフス菌、パラチフス菌、大腸管桿菌)やグラム陰性菌(ブドウ球菌、陽血連鎖球菌等)に対して抗菌作用がある。
【用途】…大腸性瀉下、消炎性健胃薬として、漢方では実証性体質の結毒を取除き、通利を促し、胸満、宿食、便秘による腹痛、化膿性腫脹を治す要薬である。それ故、常習性便秘、黄疸、尿利異常、せんご、潮熱、胸腹痛、腫膿、等に応用される。これらの薬効成分はアントラキノン配糖体とタンニン性成分の複合作用によるものであろうが、用量と服用者の体質及び症状条件によってその著しい差異があるから、服用に際しては充分な注意が必要である。
【学名】…Rheum palmatum Linne
●日本薬局方
【出典】…神農本草経
【三品分類(中国古代の分類)】… 神農本草経や名医別録などでの生薬分類法
下品(治療薬)
|