経行頭痛（月経期の頭痛）

概念 経行頭痛とは、毎回の月経期あるいは月経前後に頭痛が生じることをいう。月経時にたまに頭痛がある程度のものは、本症には含めない

�@血おの経行頭痛

月経前あるいは月経期に固定性で刺すような頭痛が生じ、月経量が少なく凝血塊が混じる・下腹部痛・舌辺のお点・舌苔が薄膩・脈が弦緊などをともなう。

治法

活血化お

血府逐お湯 桃紅四物湯 桃核承気湯

�A肝陽上亢の経行頭痛

月経前あるいは月経期に頭のふらつきと張るような頭痛が生じ、いらいら・怒りっぽい・睡眠が浅い・腰がだるい・耳鳴・脇痛・こちが苦い・月経周期の短縮・気血量が多く鮮紅色・黄色帯下が多い・舌質がやや紫紅・舌苔が薄膩あるいは黄膩・脈が弦などをともなう。

治法

平肝潜陽（肝陰虚または腎陰虚からくる肝陽上亢）

天麻鈎藤飲 鎮肝熄風湯 杞菊地黄丸

瀉肝清火（肝火からくる肝陽上亢）

竜胆瀉肝湯

�B血虚の経行頭痛

月経期あるいは月経終了時後に頭の鈍痛が生じ、眼周囲・眉稜骨に放散し、頭のふらつき・めまい・まぶしい・じっとしていたい・動悸・睡眠が浅い・口乾・咽の乾燥感・食欲不振・顔色が萎黄・経血量が少なく淡紅色・舌質が淡・舌苔が薄で剥落がある・脈が細などをともなう。

治法

養血益気

八珍湯　加減 十全大補湯 人参養栄湯

文献：中国婦科病学　経行頭痛