カサカサ乾燥して、かゆい皮膚病に使用します。冷え症の傾向がある人で、分泌物の少ない慢性湿疹、皮膚のかゆみなどに用いられるほか、高齢者に多い皮膚?痒症にも応用されます。フケのようなパサパサの粉が落ち、夜間のかゆみが強いような症状にお勧めです。
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●乾燥し、肌がかゆい方に
●季節を問わず肌が乾燥しがちな方に
●年齢を重ねるにつれ、乾燥肌がひどくなったという方に
特徴
かゆみのある滲出性湿疹に
漢方の古典といわれる中国の医書『済生方[サイセイホウ]』疥診問(湿疹や掻痒など皮膚科)に収載されている薬方です。冷え性で、皮膚が乾燥する人の湿疹・皮膚炎(分泌物がすくないもの)、かゆみに効果があります。
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処方構成
[ 当帰 芍薬 川キュウ シツ梨子 防風 地黄 荊芥 黄耆 何首烏 甘草 ]
乾燥型の湿疹によく用いられる処方です。地黄・当帰・芍薬・何首烏で皮膚を潤し乾燥を改善します。何首烏とシツ梨子(シツリシ)によって痒みを改善させ、黄耆は、皮膚を丈夫にさせます。
効果効能
体力中等度以下で、冷え性で、皮膚が乾燥するものの次の諸症:湿疹・皮膚炎(分泌物の少ないもの)、かゆみ
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用法・用量
次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。
年齢 |
1回量 |
1日服用回数 |
成人(15才以上) |
1包 |
3回 |
15才未満7才以上 |
2/3包 |
7才未満4才以上 |
1/2包 |
4才未満2才以上 |
1/3包 |
2才未満 |
服用しないこと |
用法・用量に関連する注意
小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
成分
【成分】本剤3包(4.5g)中
当帰飲子エキス粉末 3,200mg(トウキ2.5g、シャクヤク・センキュウ・シツリシ・ボウフウ各1.5g、ジオウ2.0g、ケイガイ・オウギ各0.75g、カシュウ1.0g、カンゾウ0.5)
添加物:ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖
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体にある水や熱が一箇所にとどまり続けると、それが邪魔になって体の中をめぐっている血が滞ります。
血が滞ると、肌に栄養分がいきわたらなくなるので、さらにほかの肌トラブルもまねいてしまいます。とくに、シミは「血」が滞ったサインと考えられています。血は皮膚を潤す力があるので、血が皮膚表面を正常に流れていれば乾燥肌も起こらず、かゆみも生じません。
当帰飲子は、乾燥肌の皮膚病に使用します。慢性のアトピーで乾燥が強ければ、当帰飲子を主体に六味丸や参苓白朮散の併用で治療していくとよいでしょう。 |
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【効能】 |
補血潤燥・止痒 |
【適応症】 |
血虚生風の代表処方です。皮膚がかさかさしてつやがない・粃糠様の落屑・小さな皸裂・遊走性のかゆみ・かきむしって少量の出血や血痂がみられる・発赤や滲出物はみられないなどの症候で、舌質は暗紅・舌苔は少・脈は細。 |
【類方比較】 |
温清飲:皮膚の乾燥傾向などは当帰飲子:と似ているが、患部はときとしてわずかながら滲出液があり、掻痒感が強く、発赤、熱感を伴う場合に用います。(血熱血燥)
十味敗毒湯:患部は散発性あるいはびまん性の発疹で覆われ、掻痒感が強く、発赤を伴います。
消風散:患部が湿潤し、掻痒感が顕著で、結痂、苔癬化があり、口渇を伴う場合に用います。(風湿熱の皮膚疾患)
八味地l黄丸:老人性皮膚掻痒症などで、皮膚病変の症状は似ているが、腹部および下肢の脱力感、冷え、しびれなどがあり、夜間尿の増加がある場合に用います。(腎虚の証) |
【解説】 |
地黄・当帰・芍薬・何首烏は、全身、皮膚を栄養、滋潤し皮脂の分泌を高め、萎縮、乾燥を改善し(補血)
当帰・川?は、血管拡張作用があります。防風・荊芥は、表在血管を拡張し、又、何首烏・?藜子のステロイド様作用により痒みをを止める。黄耆は、皮膚の機能を高める。
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【治療の現場から】 |
★老人性皮膚掻痒症の場合は、八味地黄丸を合方します
★小児の皮膚掻痒症の場合は、補中益気湯を合方します
★皮膚の枯燥が強いときは、四物湯を合方します
★炎症(かいたあと赤くはれる)のある時は、温清飲を合方します。 |
【使用上の注意】 |
炎症・浮腫の介在するものには適しません。 |
【臨床応用】 |
老人性皮膚掻痒症・粃糠疹などで、血虚生風を呈するもの。炎症・浮腫の介在するものには適しません |
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