人参養栄湯 にんじんようえいとう【第2類医薬品】
人参養栄湯
にんじんようえいとう
15日分 4,800円 税込5280円 店頭にて
販売
人参養栄湯
にんじんようえいとう
30日分 9,500円 税込10450円

食欲や体力が落ちており、回復させたい方向けの漢方薬

「人参養栄湯(にんじんようえいとう)」は消化器のはたらきを高め、栄養をすみずみにいきわたらせ、「気」と「血(けつ)」の両方を補う処方です。

また、『有形の「血(けつ)」は自生することあたわず、無形の「気」より生ず』と言われるように、同時に「気」を増やすことで、補血を助ける作用があります。

効能・効果

体力虚弱なものの次の諸症:病後・術後などの体力低下、疲労倦怠、食欲不振、ねあせ、手足の冷え、貧血

配合生薬(成分・分量)

成人1日の服用量3包(1包1.5g)中
人参養栄湯エキス粉末…3350mg
(ニンジン1.5g、トウキ・ジオウ・ビャクジュツ・ブクリョウ各2.0g、シャクヤク・チンピ・オンジ各1.0g、オウギ0.75g、ケイヒ1.25g、ゴミシ・カンゾウ各0.5gより抽出。)
添加物として、ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖を含有する。

成分に関連する注意

(1)本剤の服用により、糖尿病の検査値に影響を及ぼすことがあります。
(2)本剤は天然物(生薬)のエキスを用いていますので、顆粒の色が多少異なることがあります。

用法・用量

次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。

年齢 1回量 1日服用回数
成人(15才以上) 1包 3回
15才未満7才以上 2/3包
7才未満4才以上 1/2包
4才未満2才以上 1/3包
2才未満 服用しないこと

用法・用量に関連する注意

小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。

注意点・副作用

使用上の注意
  • 相談すること
    1. 次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
      (1)医師の治療を受けている人
      (2)妊婦又は妊娠していると思われる人
      (3)胃腸が弱く下痢しやすい人
      (4)今までに薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人
    2. 服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
      皮膚 発疹・発赤、かゆみ
      消化器 胃部不快感

      まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。
      その場合は直ちに医師の診療を受けてください。
      肝機能障害 発熱、かゆみ、発疹、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、褐色尿、全身のだるさ、食欲不振等があらわれる。
    3. 1カ月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください

保管方法

(1)直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に保管してください。
(2)小児の手の届かない所に保管してください。
(3)他の容器に入れ替えないでください。(誤用の原因になったり品質が変わります。)
(4)使用期限のすぎた商品は、服用しないでください。
(5)1包を分割した残りを服用する時は、袋の口を折り返して保管してください。なお、2日をすぎた場合には服用しないでください。

人参養栄湯 中医学解説
【効能】 気血双補・安神・去寒・止咳
【適応症】 気血両虚で元気がない、気力がない、疲れやすい、食欲不振、皮膚につやがない、頭がふらつく、目がかすむ、筋肉のひきつりなど気血不足で健忘、眠りがあさいなどの心血虚症状と気血不足で寒け、四肢の冷えなどのを呈するものに使用します。
【類方比較】 補中益気湯:本方の使用目標に似ているが、無気力、倦怠感が著明で、貧血症状や皮膚乾燥が著明でない場合に用います。(脾気虚、中気下陥)
十全大輔湯:本方の使用目標に似ているが、咳嗽・健忘などがなく、人参養栄湯が無効の場合に用います。
加味帰脾湯:貧血症状があり、精神不安、心悸亢進、不眠などの精神神経症状を訴える場合に用います。(心脾両虚
【解説】

人参・黄耆・白朮・茯苓・甘草は、全身機能を高め代謝を促進し、消化吸収を強め、元気をつけ疲労感を除き抵抗力を増し(補気健勝)たんばく合成、造血、免疫能増強に働きます。

白朮・茯苓は、組織中の消化管内の余剰の水分を血中に引き込んで利尿によって除き、地黄・当帰・芍薬・五味子・遠志は、豊富な栄養物を含み、全身を栄養、滋潤し、神経機能や内分泌機能を正常化します(補血)。

当帰は、血管拡張により循環を改善し、栄養物の分配、供給を強めます(活血)。

桂枝は、血管拡張により内臓や末梢の循環を強めて体をあたため(温中散寒)、唾液、胃液の分泌を高めて消化吸収を補助します。

当帰・芍薬・遠志は、鎮静作用をもち、とくに遠志は催眠に働きます(安神)。

遠志・五味子・陳皮は、鎮咳、キョ痰作用をもち、五味子は呼吸困難を改善します。

陳皮・桂枝は、蠕動促進によって消化吸収を補助します。

【治療の現場から】 不眠が強ければ、加味帰脾湯を合方します。
冷えがきついときは、当帰四逆加呉茱萸生姜湯を合方します
腹部の動悸である心下悸の症状がでます

腹部軟弱

※この目標に必ずしもこだわる必要はありません。
【臨床応用】 貧血症・慢性肝炎・慢性腎炎・その他の慢性疾患・産後・出血のあと・肉芽形成不全・自律神経失調症などで、気血両虚を呈するもの。これに準じるが、肺結核・慢性気管支炎・不眠症などにも適応し、気血両虚・虚寒・心肺両虚を呈するものに使用します
添付文書