半夏厚朴湯 はんげこうぼくとう【第2類医薬品】
半夏厚朴湯
(はんげこうぼくとう)
15日分 4,500円 税込4950円 店頭にて
販売
半夏厚朴湯
(はんげこうぼくとう)
30日分 8,900円 税込9790円

ストレスがあり、のどに異物感がある人向けの漢方薬「半夏厚朴湯」

漢方薬の「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」は、病院で検査をしてもとくに体に異常は見つからないのに、のどに何かつまった感じがする方、つい咳払いをしてしまうという方、体を動かす機会が少なく、ストレスをためがちな方などにおすすめです。

漢方では「気(き)・血(けつ)・水(すい)」がバランス良くめぐって健康を保っていると考えます。なかでも「気(き)」は、エネルギーのように、目には見えませんが、人の体を動かすすべての原動力のようなものです。疲労やストレスは、「気(き)」のめぐりを邪魔してしまうと考えられています。とくに、のどの部分の「気(き)」のめぐりが滞ると、のどに何かつまった感じがしたり、異物感を覚えたりするようになります。体を動かす機会が少ない方は、「気(き)」がめぐりにくく、この症状はますます悪化してしまいますので注意が必要です。漢方薬の「半夏厚朴湯」は、「気(き)」のめぐりを良くして、のどのつかえ感や異物感を改善する処方です。

効能・効果

体力中等度をめやすとして、気分がふさいで、咽喉・食道部に異物感があり、ときに動悸、めまい、嘔気などを伴う次の諸症:不安神経症、神経性胃炎、つわり、せき、しわがれ声、のどのつかえ感

配合生薬(成分・分量)

成人1日の服用量3包(1包1.0g)中、次の成分を含んでいます。
半夏厚朴湯エキス(1/2量)…750mg
(ハンゲ3.0g、ブクリョウ2.5g、コウボク1.5g、ソヨウ1.0g、ショウキョウ0.65gより抽出。)
添加物として、ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖を含有する。

用法・用量

次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。

年齢 1回量 1日服用回数
成人(15才以上) 1包 3回
15才未満7才以上 2/3包
7才未満4才以上 1/2包
4才未満2才以上 1/3包
2才未満 1/4包

用法・用量に関連する注意

(1)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
(2)1才未満の乳児には、医師の診療を受けさせることを優先し、止むを得ない場合のみ服用させてください。

注意点・副作用

使用上の注意
  • してはいけないこと
    (守らないと現在の症状が悪化したり、副作用が起こりやすくなります)
    次の人は服用しないでください
    生後3カ月未満の乳児
  • 相談すること
    1. 次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
      (1)医師の治療を受けている人
      (2)今までに薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人
    2. 服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
      皮膚 発疹・発赤、かゆみ
    3. 1カ月位(つわりに服用する場合には5〜6日間)服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください

保管方法

(1)直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に保管してください。
(2)小児の手の届かない所に保管してください。
(3)他の容器に入れ替えないでください。(誤用の原因になったり品質が変わります。)
(4)使用期限の過ぎた商品は、服用しないでください。
(5)1包を分割した残りを服用する時は、袋の口を折り返して保管し、2日をすぎた場合には服用しないでください。

半夏厚朴湯 中医学解説
【効能】 理気降逆・化痰散結
【適応症】 悪心・嘔吐・吃逆に上腹部膨満感やつかえなどの気滞の症状をともなう痰飲による胃気上逆に使用します。舌苔は白膩・脈は滑。
咳嗽・白色の喀痰・咽喉部の刺激感・嗄声・胸部が脹って苦しいなどの症状で、甚しければ呼吸困難あるいは喘息様発作をともなう痰湿による肺気逆に使用します。軽度の浮腫を生じることもあります。舌苔は白膩・脈は滑。また、
食事などの嚥下に障害がなく、 咽に梗塞感があり吐いても出ずのみこんでもとれない梅核気(痰気欝結)の症状に使用します。舌苔は白〜白膩・脈は滑。
【類方比較】 半夏瀉心湯:心窩部のつかえ(心下痞硬)で梅核気はありません。
加味逍遥散:不定愁訴で症状多彩ですが、肩こりや腹満、寒熱交錯などが多く、咽中炙臠の訴えはほとんどありません時に使用します。
小半夏加茯苓湯:胃内停水が主で嘔吐や悪心が強い場合に用います。
苓桂朮甘湯:眩暈、動悸、胃内停水を主徴とします。
【解説】

半夏・生姜・紫蘇葉は、鎮嘔、制吐の作用が強く、また胃腸の境動を調整します(和胃降逆)。

痰の抑制、鎮咳にも働き(化痰止咳)、厚朴は平滑筋のけいれんを緩解し蟻動を強め、呼吸困難、喘鳴を止め腹部膨満を除きます(理気)。

厚朴・紫蘇葉は、ゆううつ感、抑うつ感を緩解し、自律神経系の緊張をゆるめます(理気解欝)。

茯苓は、組織内や消化管内の水分を血中に吸収し利尿によって除き(利水)、また半夏とともに鎮静に働きます。

【治療の現場から】

精神症状や自律神経系の症候が強ければ、加味逍遥散・柴胡桂枝湯・大柴胡湯などを合方します。
気管支炎・気管支喘息などで炎症傾向があれば、小柴胡湯などを合方します。

悪心、嘔吐食欲不振、全身倦怠などを伴う
心窩部の振水音を認める
腹部膨満感

※この目標に必ずしもこだわる必要はありません。
【使用上の注意】 燥性が強いので、痰飲・痰湿の症候を呈するもの以外には注意が必要です。特に陰虚には禁忌です。
【臨床応用】 神経性胃炎・胃炎・気管支炎・気管支喘息・咽喉炎・声帯浮腫・神経性嘔吐・妊娠嘔吐・咽部神経症・ヒステリーなどで、痰飲・痰湿による気逆あるいは痰気欝結を呈するものに使用します。
添付文書