イボについて

“健康で美しい肌”とは、外面だけでなく、内面からも取り組むことが必須条件。自らのチカラで肌のコンディションを整えることが出来る“肌の底ヂカラ”を持ち合わせた肌の人こそ、健康的な肌をキープできます。真の美肌を手に入れるためには内側からのケアが欠かせません。あなたは、内側からしっかりお肌をケアできていますか?

肌の底ヂカラUPの秘訣とは?

健康で美しい肌を語る上で、特に着目したいのが“肌のターンオーバー”。ターンオーバーとは新陳代謝による肌の再生、つまり生まれ変わりのこと。紫外線やストレス、加齢など様々な影響を受けると、ターンオーバーが乱れ、肌の再生力が弱まります。その結果、肌表面に不要な古い角質が堆積しやすくなり、また新しい細胞の新生も妨げられ、肌の乾燥や角質によるごわつき、肌荒れ、湿疹、イボ、ニキビ、さらにシミやくすみなど様々な肌トラブルの原因に。

真の美肌の鍵となる“肌の底ヂカラ”を引き上げる秘訣は、このターンオーバーを整え、肌の再生を促すこと。そうすることで肌の新陳代謝が促され、内側にある新しい細胞が活性化し、肌の底ヂカラが蘇ります。

整肌の基本はヨクイニン

ターンオーバーを活性化する上で大きな手助けとなるのが生薬の「ヨクイニン」。ヨクイニンとは、雑穀でも知られるハトムギの皮を除いた種子の部分のこと。ヨクイニンはカラダの内側から肌に働きかけ、肌の水分代謝を促進し、余分な老廃物の排出をスムーズにすることで肌への水分と栄養の循環を促し、衰えた肌のターンオーバーを正常に整えてくれます。昔から肌を整える生薬として、とても親しまれてきました。

30代から要注意!治りにくいブツブツイボにもヨクイニンが大活躍

あなたは大丈夫?ブツブツイボになりやい生活習慣チェックしてみましょう。

□イボ・肌荒れが気になる
□肌のブツブツがなかなか治らない
□最近年齢と共に肌の衰えを感じる
□ついつい紫外線対策をおろそかにしがち
□忙しくて、丁寧に肌を洗っている時間がない
□ゴシゴシ洗ってしまう
□保湿ケアは顔だけ。カラダはおろそかになりがち
□よく肌を触るクセがある
□手荒れやカミソリ負けなど肌の傷をそのままにしていることが多い
□食事が不規則など生活が乱れがち

紫外線、ストレス、疲れなど長年に渡る悪影響の積み重ねにより、30代からさらに肌老化が加速します。年齢とともに肌のターンオーバーの乱れや、肌の再生力は低下しやすくなります。
その結果、肌の乾燥や肌荒れ、繰り返しできるイボなど、肌トラブルを引き起こしがちに。顔だけでなく、背中やデコルテ、二の腕や脚など、知らぬ間にカラダのあちこちに肌トラブルが現れる場合も。

こんな肌荒れのあなたにおすすめしたいのが、やはり「ヨクイニン」。ヨクイニンはターンオーバーを整えたり、炎症を抑える働きがあり、肌の内側からイボや肌荒れを改善します。肌の状態を整え、肌トラブルを改善してくれるのがヨクイニンの魅力のひとつですね。

クイニンが加わることで更なるステップアップ!美肌へのアプローチ

美肌を維持していくのに重要な働きをするといわれているのが、ビタミン類です。日々の食事で意識して食べている、と言う人も多いのでは。そんなビタミンと生薬ヨクイニンを組み合わせることで更なるステップアップが期待できます。あなたは、どんな肌になりたいですか?

ビタミン成分で、ニキビに負けないツルスベ肌へ

どんな状態かチェックしてみましょう。

□ニキビ、肌荒れが気になる
□ニキビがくり返し出てくる
□ニキビ跡が気になる
□長時間メイクをしたままの状態が多い
□メイクを落とさず寝てしまう
□睡眠時間が短い、睡眠の質が悪い
□脂っこいものをよく食べてしまう
□ストレスが多い
□生活がみだれがち
□食事のバランスが悪い

お肌のお悩みで意外と多いのが“大人のニキビ”。若い頃の青春ニキビとは違い、ストレスや不規則な生活習慣、食生活の乱れなど日常生活に影響されやすく、治りにくい大人のニキビ。やっと治ったのにストレスでまた再発…なんてことも、しばしば。その上、ニキビ跡も残りやすいため、コンシーラーで隠すのも一苦労ですよね。そんな厄介者の大人ニキビに手を焼いていませんか?

そもそも、青春ニキビと大人ニキビとでは発生原因が大きく異なります。若者ならではの活発で過剰な皮脂分泌による毛穴の詰まりが主な原因である青春ニキビに対して、大人のニキビの一番の原因は“ターンオーバーの衰え”。ターンオーバーが衰えると肌の新陳代謝が低下。年齢とともにターンオーバーが遅くなることで、老廃物が毛穴に堆積しやすくなり、炎症やニキビ、吹き出物などが起こりやすくなります。また、色素沈着も起こりやすく、ニキビ跡の原因にもなります。

大人ニキビの改善には、年齢とともに遅れがちなターンオーバーを整え、正常に保つことが必須条件。そこでおすすめしたいのが「ビタミン+生薬のスペシャルケア」。
代表的なビタミンは“ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC”の3つです。
ビタミンB2、B6といえば、健康な肌や粘膜を保つ上で無くてはならない栄養素。口内炎に効くビタミンとしても有名ですが、肌や粘膜の新陳代謝を活発にし、ターンオーバーを促すことで、肌を正常に保ち、ターンオーバーの遅れによる大人ニキビの改善をサポートします。

ビタミンCもまた、言わずと知れた栄養素。肌のハリや弾力を助けるだけでなく、抗酸化作用やコラーゲンの生成を助けるなどトータルで肌をサポートします。これらビタミン成分の作用に、ヨクイニンの作用をプラスすることで、効果的に肌のターンオーバーが正常化し、ニキビや肌あれの緩和といった幅広い肌ケアが期待できます。

血流からのアプローチでシミ知らずの輝く肌へ

あなたは大丈夫?血流が原因で起こりやすいトラブルと血流を悪化させやすい生活習慣をチェックしてみましょう。

□シミ・そばかすが気になる
□ニキビが気になる
□クマができやすい 
□肩がこりやすい
□冷えのぼせしやすい
□生理不順・生理痛がひどい
□運動不足になりがち
□ストレスが多い
□生活がみだれがち
□食事のバランスが悪い

肌トラブルで、ニキビ・肌荒れと共に多いのが、“シミ・そばかす”のお悩み。特にシミは年齢と共に全身に増え続け、どんどん濃くなっていきます。さらに、肌の奥には、まだ表には出ていない“潜在シミ”と呼ばれるシミ予備軍がたくさん眠っていると言われ、シミ対策は女性にとってもはや永遠の課題となりつつあります。

そもそも、大人のシミを引き起こす最大の原因は“ターンオーバーの乱れ”と“血流の停滞”。この2つにより、老廃物が肌表面に溜まりやすくなり、そのひとつであるメラニン色素が蓄積することでシミを引き起こします。年齢と共に肌のターンオーバーは遅くなりますが、血液循環もまた年齢と共に停滞しやすく、さらにストレスや不規則な生活習慣、食生活の乱れなどの影響により滞りやすくなります。

そこでおすすめしたいのが「桂枝茯苓丸料加?苡仁(けいしぶくりょうがんりょうかよくいにん)」。“加”とは加えるという意味で、読んで字のごとく、桂枝茯苓丸とヨクイニンがひとつになった漢方薬です。

桂枝茯苓丸といえば、全身の血の巡りを促す代表的な漢方処方。水分循環を良くしターンオーバーを促す働きとともに、血の巡りを促す働きが合わさる相乗効果により、シミやニキビの改善に働きます。肌の水分や栄養の巡りを良くすることが、美しい肌を維持する為に必要です。

?苡仁(ヨクイニン)と漢方薬

「?苡仁」と書いて、ヨクイニンと読みます。日本人になじみの深い、ハトムギ茶の原料です。?苡仁の種皮を除く前の種子であるハトムギ(イネ科)を焙じたものがハトムギ茶になります。市販のものは、さらに飲みやすいようにブレンドされています。ハトムギは、食品ですが、ヨクイニンは、日本薬局方に収載されている医薬品です。
生薬としてのヨクイニンは、種皮を除いた白い種子を用います。
?苡仁は、主に、漢方薬の製剤原料に利用される他は、モチ性の性質から、ヨクイニン粥などの薬膳などにも使われます。

ハトムギとジュズダマ

「ハトムギ」は、植物名でもあり、植物学的には、ジュズダマの近縁植物として分類されています。昔は、ジュズダマ(イネ科)は、子供の遊び道具として、使われていました。河川敷などを探すと自生しています。ジュズダマ(数珠珠)は、縦に穴があいているので、そこに糸を通して、ネックレスにして遊びます。
ジュズダマの生薬名は、「川穀」(せんこく)ですが、日本では、薬草としては、あまり使用されません。但し、中国では、このジュズダマを?苡仁としており、川穀をハトムギの基原としているので、注意が必要です。

ハトムギの名の由来
ハトムギは、日本へは、享保年間に渡来し、唐麦(トウムギ)、四国麦(シコクムギ)と称されていました。ハトムギの名の由来は、明治の頃、“鳩が好んでたべる麦”の意味から付けられたとされ、民間療法として、江戸時代より、滋養強壮、美肌、いぼ取りなどの目的で、お茶がわりに飲まれてきました。
最近では、保湿や美白、肌荒れ防止などの目的で、化粧品や入浴剤にも配合されており、美容と健康になくてはならない存在となっています。

?苡仁は何のくすり!?

@?苡仁といえば、イボ取りやニキビのくすりなどの美肌作用を思い浮かべますか? それとも、リウマチや神経痛などに使う消炎鎮痛作用を思い浮かべる人もいるはずです。また、ヨクイニン粥のような滋養強壮作用のある薬膳粥が思い浮かぶこともあるでしょう。

A?苡仁が配合された漢方薬にはいろいろなものがあります。代表的なものとしては、?苡仁のほかに、体内の過剰な水分を取り除いて、痛みを除く作用のある「蒼朮」などの植物生薬が配合された「?苡仁湯」や、関節炎、筋肉痛などの体質改善に使用される「麻杏?甘湯」があります。その他にも、「桂枝茯苓丸加?苡仁」は、?血(おけつ)が、原因でおこる皮膚の荒れ、ニキビや皮膚炎の体質改善に使われます。「星火健脾散」は、胃腸などの消化機能の弱い脾虚タイプの人に多くみられる慢性的な下痢や軟便などの体質改善に用いられます。
このように?苡仁は、他薬と配合されてその組み合わせによって、さまざまな効果を発揮するおもしろい薬草です。

?苡仁の漢方的作用

T.利水滲湿
?苡仁には、さまざまな作用がありますが、よく知られているのは、身体の中の余分な水分を尿として、排出させる「利水滲湿」作用があります。

U.健脾止瀉
胃腸の調子を整えて消化機能を助ける「健脾止瀉」作用があります。

V.去湿除脾
身体にたまった湿を取り除いて痛みやシビレを緩和する「去湿除脾」作用があります。

W.清熱排膿
患部の余分な熱を冷まして、膿をだしたり、イボを取り除いたり、赤いニキビをともなう皮膚炎の改善などの「清熱排膿」作用があります。

X.痺証
?苡仁は、関節痛や筋肉痛、坐骨神経痛やリウマチなどにも用いられます。漢方医薬学では、神経痛や関節痛などは、「痺証」としてとらえられています。寒さや湿度、熱など、痛みやしびれの症状を引き起こす原因によって、漢方薬による改善方法も変わってきます。

Y.湿痺
?苡仁は、痺証の中の「湿痺」の改善によく使われます。湿痺は、痛むところが固定していて、身体がだるく、皮膚がシビレたり、関節に水がたまりやすい。低気圧が近づくと痛みが強くなったりして、湿度が高いと症状が強くなるといった特徴があります。