2. 便秘の種類
便秘になる原因は、複数存在することが分かりました。しかし、原因によって便秘も複数の種類に分かれるため、正しく把握しておく必要があります。ここからは、便秘の種類を見ていきましょう。
2-1.機能性便秘(弛緩性便秘・痙攣性便秘・直腸性便秘)
便秘の中で最も多いのが、機能性便秘です。腸や肛門の機能が衰えたり、ストレスや生活習慣によって動きが乱れたりすることで起こります。
機能性便秘は、細かく分類すると「弛緩性便秘(しかんせいべんぴ)」「痙攣性便秘(けいれんせいべんぴ)」「直腸性便秘(ちょくちょうせいべんぴ)」の3種類に分かれます。
2-1-1.弛緩性便秘
便を肛門へと動かす大腸の動きが弱まることで引き起こされる便秘です。大腸の運動機能が低下することによって、便が大腸の中に留まってしまいます。
2-1-2.痙攣性便秘
ストレスなどの精神的な原因により結腸の緊張が高まり、便秘と下痢を繰り返してしまいます。
2-1-3.直腸性便秘
直腸に便が降りてきていても、便意を感じなくなってしまいます。
2-2.器質性便秘
大腸癌や腸閉塞などの器質的疾患に伴って起こる便秘です。
2-3.症候性便秘
糖尿病、甲状腺機能低下症、慢性腎不全などの「内分泌・代謝疾患」、脳血管疾患、パーキンソン病などの「神経疾患」、不安神経症・うつ病などの「精神疾患」が原因として挙げられます。
2-4.薬剤性便秘
病気を改善する目的で摂取した薬の副作用によって、大腸の動きが鈍り、便秘になることもあります。
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